過去に一度投稿していた記事ですが、少し追記しました。
痛みがでて、病院に行きレントゲンを撮る。そしてヘルニアや狭窄が見つかり、その画像を見せられ「これ 当たってますよ」
そして理学検査で例えば頚椎なら、頚椎を後屈や後側屈し先生が少し上から押さえるようなテスト法を行いますよね。
鍼灸師もこの辺りは使うことも多いですし、今でも医療界の定番の診断法です。
ただ、最近になりこの定番の診断法に疑問の声が増えているのも事実です。
ヘルニアで神経が当たってると痛いんじゃないの?と思われるかもしれませんが、現在そのあたりの学識見解は分かれています。
最近まではヘルニアで神経圧迫→痛み とされていましたが、
1995年に国際腰痛学会で発表された論文では、腰に痛みを感じていない無症状の人を調べた研究では、痛みがない人でもヘルニアは76%の人に見つかり、椎間板の変性は、85%の人に見つかっています。バルーンカテーテルで神経根を圧迫しても錯感覚はでるが痛みはでないという実験結果もあります。
また、あたっていたヘルニア部を手術で取り除いても痛みが治らない例は少なくないことも分かっています。
筋肉の痛みは7割程度が本人の自覚と違う場所に原因があります。例えば、臀部の筋肉の一部が悪いのに腰が痛く感じたりします。
また、筋トレの後日にでる御なじみの筋肉痛も、そうですが、筋肉の一部だけが痛みの原因でも、広い範囲を痛いと感じます。
痛みを発する筋肉は、自動収縮や距離を縮めた時に痛みが起きます。この性質が理学検査の神経圧迫テストのはずが、筋肉の痛みを発生させるので誤診することは想定できます。
そして痛みを発する筋繊維はレントゲンやMRIで特定することは一般的に無理です。
痛みが脳脊髄神経系で記憶され、それがなんともない時に呼びさまされ痛みが再現されることも分かってきました。また、それを麻酔がなんらかの作用で排除することもあるようです。
そういうわけで、ヘルニアや狭窄と診断されていても当院で改善することは、よくあるんです。
もっと詳しく知りたい方は「加茂整形外科」のWEBサイトがお勧めです。
鍼灸師の論文等が大量に張ってあります。